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農業センター 講習会実施報告(2026年)






農業センターの営農指導員が講師を務めるこの講習会は、市内で野菜作りに取り組む皆さまや、これから挑戦したいと考えている方を幅広く対象とした事業です。
今年度からは、4月から7月にかけて開催する全5回の「春夏コース」と、9月から翌年1月にかけて開催する全5回の「秋冬コース」という、季節に合わせた2つのコースを設けて実施いたします。野菜作りの基礎を学びたい初心者の方はもちろん、すでに家庭菜園を楽しまれている方や、本格的な農業を志す就農者の方まで、それぞれの習熟度に応じた学びが得られる内容となっております。
各回の講習では季節ごとの栽培テーマを厳選し、野菜作りの重要なポイントを専門の指導員が分かりやすく丁寧に解説します。また、本ページでは実施した講習の内容をまとめた報告記事を順次公開しておりますので、ぜひご覧ください。
野菜栽培講習会
春夏コース 第5回:7月14日(火曜日) 9時30分から

第5回講習会では、秋野菜づくりの基本と暑さ対策を中心に講習を行いました。
秋作の野菜は播く時期の厳守が成功の鍵です。近年は猛暑で種の発芽が難しいため、無理をせず市販の苗を購入して植え付ける方法がおすすめです。また、害虫や台風の対策として、防虫・防風ネットを上手に活用しましょう。
キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、ダイコンはすべてアブラナ科なので、同じ場所にまとめて植えると連作への対応がスムーズになります。
キャベツは「初恋」などの品種があり、病気に強い「YR」や「CR」と付く品種を選ぶと安心です。苗をできるだけ大きく育ててから植えるのが失敗を防ぐコツです。
ブロッコリーは風に弱いため、追肥のタイミングで土寄せを行いましょう。どちらも収穫時に固く締まっているものが良品です。
ハクサイは暑さに弱いため苗からの栽培が推奨されます。品種名にある数字(例:60)は収穫までの日数を示しています。
ダイコンは土が硬いと根が曲がってしまうため、深さ20センチ以上で土を柔らかくして播きます。「小太りくん」などのミニ品種は約50日で収穫できます。
ジャガイモはお盆過ぎに植えると年内に収穫できますが、夏場は種イモが腐りやすいため、切らずに丸ごと植え付けます。
実習では、ナスを秋まで長持ちさせるための更新剪定と肥料やり、ネギやサトイモの土寄せを行いました。
カボチャやスイカは、実の下につぶしたペットボトルを敷くことで傷みを防ぎ、下まで日光を当てることができます。
また、花が咲いた落花生は、実を地中に作る性質の邪魔をしないよう、この時期にマルチシートをはがしておきます。
今回で春夏コースは終了となります。
次回からは新しいシーズンが始まります。
秋冬コースは、2026年9月29日(火曜日)からスタートします。
春夏コース 第4回:6月23日(火曜日) 9時30分から

第4回の講習会では、資料を配布した後に屋外の圃場(ほじょう)へと移動し、各種野菜の手入れや観察、そして収穫の実習を行いました。
ナスを長くおいしく収穫するための2つの剪定方法について、実技と解説を行いました。
切り戻し剪定は、側枝に花が咲いた際、その上の葉を1枚だけ残して先端を摘み取る「摘芯(てきしん)」を行います。さらに、花の上とすぐ下にある腋芽(わきめ)は取り除きますが、その下にある第1腋芽は残しておきます。実がなった後は、そのすぐ下のところで枝を切り戻します。
更新剪定は、夏の暑さでナスの品質が低下してくる7月下旬から8月上旬頃に行うと効果的な作業です。株全体の元気を回復させるため、木の中心あたりから枝を切り落とします。具体的には、3本の主枝の分岐点から2節から3節ほど残して大胆に切り戻します。
剪定の後は、株元から半径30センチメートルの位置にスコップを垂直に突き入れて古い根を切り、スコップを引き抜く隙間に化成肥料を追肥します。最後に、当日の雨の状況を見極めながら、十分な量の水を与えます。
次にトマトとキュウリの手入れを行いました。
トマトについては、余分な栄養が取られないようこまめに脇芽を摘み取り、茎を支柱にくくりつける誘引(ゆういん)作業を実施しました。また、あわせて実ったトマトの収穫も行いました。
キュウリについても同様に、脇芽を取り除いて風通しや日当たりを良くする整枝(せいし)作業を行い、育ったキュウリを収穫しました。
次に、カボチャ、ピーマン、サツマイモ、サトイモ、エダマメ、ネギ、落花生の生育状況をみんなで観察しました。
観察中、サトイモの葉が害虫であるスズメガの幼虫に食べられているのを発見しました。講師からは、スズメガの幼虫を見つけた際には食害を広げないよう、その場ですぐに手で取り除いて駆除するようにとの指導がありました。
実習の締めくくりとして、丁寧に育ててきたピーマン、キュウリ、そしてニンジンの収穫を行い、今回の講習会を終了しました。
第3回:6月2日(火曜日) 9時30分から

第1回および第2回の講習内容を踏まえ、今回はすべての行程を圃場(ほじょう)での実習にあて、実践的な管理方法を学びました。
実習のメインとなったのは、夏野菜を健全に育てるための「仕立て方」や「芽かき」の作業です。
まずナスの栽培では、主枝と側枝を残して育てる「3本仕立て」について学び、不要な脇芽の切り取りを行いました。今回は1株だけ病害が疑われる株が見つかったため、病気の拡大を防ぐ基本対策として、原則その株には触れないよう説明がありました。また、やむを得ず剪定(せんてい)を行う場合は、ハサミの切り口から病原菌が侵入するのを防ぐため、健康な株に使用するハサミとはしっかりと区別して使い分けることが重要です。
トマトの管理では、成長を促すための「芽かき」と、株を支柱に固定する「誘引(ゆういん)」の作業を実践しました。
ピーマンについては、主枝が分かれている部分よりも下にある脇芽を摘み取る作業を行いました。その際、葉は摘まずに残しておくことがポイントです。ピーマンはナスのような3本仕立てにはしません。今後ある程度の高さまで成長した段階で、枝が倒れるのを防ぐためにノリ網などをかぶせる予定であることが説明されました。
キュウリの仕立て方では、株のエネルギーを適切に分配するための芽かきを行いました。具体的には、下から5節目までの雌花と脇芽をすべて摘み取ります。また、主枝から伸びる「子づる」については、葉を2枚残してその先を摘み取る「摘芯(てきしん)」の処理を学びました。
圃場内のさまざまな作物の生育状況も観察しました。
枝豆のエリアでは、野ウサギによって新芽が食べられてしまう食害が発生しており、野生動物への対策の重要性を実感する機会となりました。
オクラのエリアでは、畑に直接種をまく「直播(じかまき)」を行い、1か所につき5粒ずつ播種するとのことでした。オクラは根がデリケートで植え替えには向かない作物であるため、このように最初から育てる場所に直接まく工夫が必要であるとの解説がありました。
そのほか、トウモロコシ、サツマイモ、ネギの生育状況についても、順調に育っている様子を全員でじっくりと観察しました。
実習の締めくくりとして、これまでに大切に育ててきた豊富な種類の野菜を収穫しました。
今回の収穫物には、大地の恵みを感じるジャガイモをはじめ、鮮やかなニンジン(品種:クリスティーヌ)、みずみずしいタマネギ(品種:ホワイトベアー)が含まれます。
さらに、サラダを彩るレタス類が非常に充実しており、木の葉のような形の「オークリーフ」、ふんわりとした「バタビア」、ロメインレタスの2品種である「シーザーボーイ」と「シーザーガール」、そして赤みが美しい「レッドセイバー」など、個性豊かな品種をたっぷりと収穫することができました。
春夏コース 第2回:5月12日(火曜日) 9時30分から

第2回『野菜栽培講習会』です。
最初の座学では、サツマイモの植え付けについて講義があり、苗を斜めに差し込む「斜め差し」や、土の中に弓なりに植える「船底植え」の手法が紹介されました。さらに、環境に優しい家庭菜園の工夫として、化学農薬を使わずに米酢や木酢液、牛乳など身近なものを使用した病害虫の防除法や、一緒に植えることで生育を助け合う「コンパニオンプランツ」の活用について学びました。
また、トマトやナス、キュウリなどの夏野菜の栽培方法について、仕立て方の説明が行われました。これらの作物は同じ場所で続けて育てると「連作障害」を起こす可能性があるため、数年の間隔をあけて育てる作物を変える「輪作(りんさく)」を取り入れ、上手に作付けプランを立てることが推奨されます。特にジャガイモを収穫した後の畑も避ける必要がありますが、もし限られたスペースで連作が避けられない場合は、病気に強い「接ぎ木苗」を購入して対策すると良いとのことでした。
続く圃場(ほじょう)での実習では、まずトマトの定植とナスの管理を行いました。トマトには花が茎の同じ側に付くという特有の性質があります。そのため、植え付けの段階で花が向いている方向を揃えておくと、その後の収穫作業が格段にしやすくなります。苗を添え木(支柱)に結び付ける「誘引(ゆういん)」の作業では、苗と添え木の間にひもをクロスさせ、苗の成長を妨げないようダメージを与えない程度に緩めに結ぶことが大切です。今回は誘引の実践と合わせて、余分な栄養をとられないようにする「芽かき」の作業も行いました。
他の作物の観察や植え付けも実施しました。ピーマンの観察では、もう少し成長した段階で一番最初に咲く花(一番花)のすぐ下にある脇芽を摘み取ることや、防虫や防風のためのネットをかける予定であることが説明されました。トウモロコシの観察では、風によって受粉する仕組みについて解説を受けました。
その後、座学で学んだサツマイモの苗の「斜め差し」を実践し、受講生の皆さんがそれぞれ1人5本ずつ丁寧に植え付けを行いました。
実習の最後には、圃場で豊かに育ったたくさんの野菜を収穫しました。今回の収穫物には、ホクホクとした食感が特徴のジャガイモの「キタアカリ」をはじめ、鮮やかなニンジンの「彩誉(あやほまれ)」、早生種であるタマネギの「ソニック」、そして立派に育ったダイコンが含まれます。さらに、サラダにぴったりなレタスも、葉の形が特徴的な「オークリーフ」と、みずみずしくシャキシャキとした「ロメイン」の2種類を収穫し、盛りだくさんの内容で今回の講座を締めくくりました。
春夏コース 第1回:4月14日(火曜日) 9時30分から

2026年4月14日火曜日、農業センターにおいて「初心者向け野菜栽培講習会(春・夏コース)」の第1回が開催されました。当日は心地よい晴天となり、意欲あふれる8名の受講生が集まりました。
開講式では、受講生同士で参加の目的を共有しました。「家庭菜園を一からしっかり学びたい」という方や、「親から受け継いだ大切な農地を有効に活用したい」という方など、それぞれの目標に向けた前向きな声が交わされました。
講義では、資料に基づき栽培の基礎を深く学びました。良い土と酸性土壌の違いをはじめ、植物の成長に欠かせない5大要素や微量要素の働き、さらには化学肥料と有機肥料の特性について解説が行われました。加えて、野菜それぞれの特性やマルチの適切な張り方、トマトやナス、キュウリといった代表的な夏野菜の栽培方法についても具体的な説明がありました。
後半は、屋外のほ場やハウスへ移動して実践的な作業に取り組みました。参加者はトウモロコシの間引きやジャガイモの芽かきを実際に行い、植物の生長を助ける手入れのコツを学びました。あわせて、現在栽培しているソラマメやダイコンの生育確認や、トマトとキュウリの苗を育てる状況についても見学と説明が行われました。
本講習会は、7月までの期間中に合計5回、すべて平日の火曜日に開催されます。次回以降は演習の機会がさらに増え、より実践に即した内容を深めていく予定です。
果樹栽培講習会
果樹栽培講習会は、果樹栽培の基本を学び、栽培技術の向上と農業への理解を深めることを目的として開催しています。
本講習会は年間3回開催され、今年度も高校で果樹栽培の指導経験をお持ちの前田先生を講師にお招きしています。
果樹栽培講習会 第1回:6月19日(金曜日) 9時30分から

第1回の講習会は、6月19日(金曜日)の9時30分から開催されました。当日は、受講生20名のうち19名が出席しました。
開講式では主催の農林振興課による挨拶の後、講師の紹介、受講にあたっての注意事項、そして次回以降の予定について説明を行いました。
続いて、受講生の自己紹介では、現在栽培している果樹や今後栽培したい果樹、この講習会で学びたいことなどが活発に発表されました。 座学:果樹栽培の基礎と樹種別の管理作業 自己紹介の後は、室内にて座学を実施しました。今回は「果樹栽培の基礎・樹種別果樹の管理作業」をテーマに、以下のポイントについて学びました。
果樹栽培では3本仕立てを基本として樹形を整えます。たとえばリンゴやナシなどは、日光がよく当たるように「盃状型(はいじょうがた)」に樹形を整えることが大切です。また、ブドウやキウイで棚栽培を行う場合は、棚の中心ではなく「棚の1辺の中央」に植えてから整枝していきます。 ブドウの栽培管理 ブドウの栽培において、実の付きが悪い場合や種なしにする場合はGA(ジベレリン)処理を行います。また、病気や害虫から実を守るための袋掛けについては、品種によって使用する袋の色が異なることを学びました。
病害虫の対策 幹に苔(こけ)が発生した場合は、果樹の休眠期に石灰硫黄合剤(7倍に希釈したもの)を散布します。この処置は、カイガラムシや黒星病、炭疽病(たんそびょう)の対策としても同様に有効です。
座学の終了後は屋外の圃場へと移動し、ウメ、カキ、ミカン、ブドウ、イチジクの木を使って実際の管理作業について説明を受けました。 実習では特にブドウを扱い、新しく伸びた枝(新梢)の花穂(房)を落とす作業を行いました。さらに、残した房についても余分な粒を間引く摘粒(てきりゅう)を行い、房の形をきれいに整える技術を実践しました。