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令和7年度山野貝塚ボランティアの活動紹介
令和7年度山野貝塚ボランティアの活動紹介
袖ケ浦市飯富に所在する山野貝塚は、遺跡の保存状態が良好で、東京湾東岸に密集する貝塚群を考える上で非常に重要な遺跡であることから、国史跡に指定されました。袖ケ浦市内では、初めての国指定の史跡です。
この重要な遺跡を守っていくため、また行政だけではなく、地域に暮らす皆さんと整備・活用していくため、令和2年度に山野貝塚ボランティアを立ち上げ、山野貝塚に関する様々な活動を行っています。
本ページでは、令和7年度に実施した山野貝塚ボランティアの周知活動や研修会の様子を紹介します。
〇山野貝塚ボランティアとは?
(市ホームページ)山野貝塚ボランティアを紹介します(内部リンク)
〇一緒に活動をしてみたい、という方
(山野貝塚ボランティア申込ページ)国史跡山野貝塚ボランティアを募集します!(外部リンク)
活動詳細
(クリックすると、このページ内の各見出しにジャンプします)
・11月29日
・7月26日
・6月15日
・6月7・8日
11月29日 山野貝塚縄文食体験会、山野貝塚発掘調査最新情報勉強会
これまでの山野貝塚発掘調査成果や縄文時代の食文化研究の成果をもとに、山野貝塚で生活していた人たちが食べていたであろう縄文食を作ってみる体験会を山野貝塚で実施しました。
今回調理したメニューは、山野貝塚をはじめとする千葉県内の貝塚から大量に出土するイボキサゴという直径2センチほどの巻貝を使って出汁を取り、イノシシ肉や魚、ハマグリ等を入れて煮込んだ縄文鍋と、ドングリを磨り潰し、練って焼いた縄文クッキーです。調理の際は、縄文土器(煮炊き用)、黒曜石製ナイフ(食材カット用)、磨石・石皿(ドングリ磨り潰し用)など、山野貝塚から出土している遺物を再現したもの使用しました。
縄文鍋には、調味料は一切加えませんでしたが、貝類から出る自然の塩味、肉類等から出るうまみが凝縮した濃厚なスープに一同驚愕でした。また、縄文クッキーも癖になる味と好評でした。
縄文食体験会終了後は、令和6年度に実施した山野貝塚発掘調査で判明した山野貝塚中央窪地(貝塚中央の窪んだ箇所)の構造について、勉強会を行いました。
縄文土器を使用した調理の様子(縄文鍋)
黒曜石製ナイフを使用してイノシシ肉を切っている様子(縄文鍋)
磨石・石皿を使用してドングリを磨り潰している様子(縄文クッキー)
7月26日 盤洲干潟での自然観察会
木更津市にある盤洲干潟において、山野貝塚から出土するイボキサゴという直径2センチほどの巻貝などの貝類の観察を行いました。
潮の関係もあり、イボキサゴが多数生息する干潟の縁端部まで到達することはできませんでしたが、イボキサゴやシオフキ、バカガイ、ツメタガイなどの山野貝塚から出土する貝類の多くを発見することができ、山野貝塚と海との関わりを改めて理解することができました。
盤洲干潟沖合の様子
貝類観察の様子
6月15日 県民の日中央行事に山野貝塚紹介ブースを出展
香取市佐原文化会館で行われた令和7年度県民の日中央行事「ちばみんフェス2025 in 香取」において、山野貝塚を紹介するブースを出展し、貝輪づくり体験ブースを運営しました。
貝輪づくり体験ブースは、山野貝塚ボランティアの丁寧な指導の下、約200名の方に参加いただき、縄文時代の文化に触れてもらうことができました。
また、香取市で開催されたイベントということもあり、袖ケ浦市に来たことがない方も多くいらしてくださり、山野貝塚だけではなく、袖ケ浦市の魅力を発信することができました。
貝輪づくり体験の様子
6月7日・8日 ミュージアムフェスティバルでの貝輪づくり体験、現地解説
貝輪づくり体験
袖ケ浦市郷土博物館で行われた第28回ミュージアムフェスティバルにおいて、貝輪づくり体験ブースを運営しました。
貝輪は、縄文時代の遺跡から見つかる腕輪と考えられている装飾品であり、山野貝塚からも見つかっています。
ミュージアムフェスティバルでは、当時の技法を再現した貝輪づくりが体験できるブースを出展し、山野貝塚ボランティアの丁寧な指導の下、2日間で約250人に貝輪づくり体験をしてもらいました。
貝輪づくり体験の様子
現地解説
また、ミュージアムフェスティバルと同日に実施されたJR東日本が主催するウォーキングイベント「JR駅からハイキング『袖ケ浦の花菖蒲と史跡を歩く』」において、コースのチェックポイントである山野貝塚で、現地解説を行いました。
現在まで残る貝塚の高まりなど、現地で実際に見てみることでよりわかる山野貝塚の貴重性・重要性について、山野貝塚ボランティアが丁寧な解説を行い、2日間で約110人にお越しいただきました。
現地解説の様子
