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発掘されたご先祖様の足跡 ‐境・東郷台遺跡‐
発掘されたご先祖様の足跡 -境(さかい)・東郷台(とうごうだい)遺跡-
袖ケ浦市内には500箇所を超える貝塚や古墳などの遺跡(周知の埋蔵文化財包蔵地)があることをご存知ですか?
生涯学習課では市内にある遺跡の保護を行っておりますが、開発等によりやむをえず破壊されてしまう遺跡や、市内の歴史を知るうえで欠かすことのできない遺跡については、発掘調査を行い、その成果を皆さんに「発掘調査報告書」という形でご報告しています。
現在、遺跡からの出土品を誰もが検索・使用しやすいように再整理を行い、出土品を地域の公民館まつり等で展示をすることで、地域の歴史を皆さんに知ってもらう事業を行っています。
ここでは、平成28年度に再整理をした遺跡と展示の様子をご紹介します。
平成28年度出土品再整理遺跡位置図 [PDFファイル/4.81MB]
境遺跡-根形の台地に広がる弥生時代から古墳時代の大規模な集落-
境遺跡は現在の根形公民館の下にある遺跡です。昭和58年から平成5年の間に3度の発掘調査が行われました。発掘調査の結果、弥生時代後期から古墳時代前期(今から1,600~1,900年前)の大規模な集落(住居跡やお墓)が発見されました。
東郷台遺跡-川原井に鎮座した奈良・平安時代の古代寺院-
東郷台遺跡は川原井地区にある遺跡で、昭和59年に発掘調査が行われました。発掘調査の結果、礎石を持つ建物や「佛」・「寺」などの文字が書かれた土器が発見され、その他瓦塔(がとう)などの仏教に関するものが多く見つかることから、奈良・平安時代の古代寺院であることが判明しました。
出土品の公開
平成28年度根形公民館まつりにおいて、「根形公民館の下から見つかった古代のムラ」というタイトルで、根形地区に所在する境遺跡の展示を行いました。
出土した土器や発掘調査時の写真、解説パネル等を使って遺跡の紹介を行いました。直に触れられる土器を展示し、古代人に扮した市職員の解説のもと、来場者の方々に地元の歴史に親しんでいただきました。
また、根形公民館まつり終了後は、根形公民館ロビーにおいて、境遺跡の発掘調査時の写真、解説パネルの展示を行いました。