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【さわやかネット蔵波台 小曽根さん】地域の暮らしの温かさを自分たちの手で守り育てたい

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年1月1日
小曽根さんのプロフィール画像

蔵波台の温かい暮らしを自分たちの手で守る

小曽根さんの画像

私が暮らす蔵波台には、地域の誰もが安心して暮らせるように活動する「さわやかネット蔵波台」というボランティア団体があります。2003年に発足したこの団体は、団塊世代を中心に72名の会員がいて、私も3年前から活動に参加しています。蔵波台は、袖ケ浦市で最も人口が密集する住宅街。たくさんの人が暮らすまちを住む人のネットワークで守っていこうというのが、目的になっています。

主な活動内容は、町内パトロールや美化活動、小学生の登下校時の見守り、高齢の方の軽作業の手伝い、自治会館の管理、ふれあいサロンでの各種教室の開催です。会員は、あくまで自分のやれる範囲をするというのが約束ごと。無理強いされるようなことはありません。

例えば、「1丁目のおばあちゃんが電球取り替えを希望している」という要望があると、「俺、近いから行ってくるよ」というような感じで、自主的に活動しています。私自身、手が空いたときに体を動かしたいというのが目的の一つですし、思いは人それぞれ。みんなマイペースに地域を守る活動をしています。

子ども達のかわいい笑顔やお年寄りの楽しげな様子が喜び

登下校見守り時の写真さわやかサロンの写真

私は、下校時の見守りと町内パトロール、ふれあいサロンでの折り紙教室を主にやっています。下校時の見守りは、緑の帽子とベストを着用して、信号のある場所で子ども達を安全に渡らせるのが役目です。毎日のように子ども達と顔を合わせると、覚えてくれているみたいで、ベストを着ていないときでも町で声をかけてくれます。子ども達はかわいいですし、受け入れてもらっているんだと思うと、うれしくなりますね。

ふれあいサロンというのは、毎月第4木曜に地域の高齢者のみなさんが自由に出入りできるサロンです。折り紙教室のほかに、歌を歌ったり、介護予防の話を聞いたり、さまざまなプログラムがあります。私が教えている折り紙教室は、認知症予防のための手遊びが目的です。毎回、季節に合わせてお雛様や鯉のぼりなど、テーマを決めて折り紙を折っています。わいわいがやがやとみんないろんなことを言い合いながらも、楽しそうにしてくれている様子を見ると、やっていてよかったなと思いますね。

さわやかネット蔵波台の活動写真

蔵波台の温かさを次世代も受け継いでほしい

私が地域活動をやろうと思ったのには、1つのきっかけがありました。うちの息子がまだ小学生だった頃、1年間少し離れた学校に通っていたことがあったんです。夏の暑い日に大汗をかいて通っている息子を見かねて、ある商店の方がいつも水を飲ませてくれていたんだそう。「あそこのお店でお水をごちそうになっているんだよ」と息子から聞いたとき、何気ない地域のつながりのありがたさを感じました。

最近、蔵波台にもひとり暮らしのお年寄りが増えています。ふれあいサロンに来ている方の中にも、1日中テレビを観て誰とも話さないこともあるという話を聞きました。そこで、ふれあいサロンの前におしゃべり会をやってみることにしたんです。参加した方からは「いろいろ話すことで、頭を動かせてよかった」と言ってもらえました。地域の高齢者の方の中には、介護保険を利用しなくても、地域で支えられる部分もあります。軽作業の手伝いもそれに当たりますが、これからもっと利用しやすいしくみをつくっていきたいですね。

実は、私自身もう少し駅の近くの方が便利かなと感じた時もありました。そのとき夫が「ここは人が温かい。老後は暮らしやすい所の方がいいんじゃないか」と言っていました。いまの子ども達が大きくなったとき、ふるさとのことをそんなふうに思ってくれたらいいですよね。そして、この地域活動が次世代に受け継がれるのが私の願い。蔵波台がいつまでも温かい絆で結ばれるまちであってほしいと思います。

取材日 2018年10月27日
interview&text by Okamoto Nozomi
photo by Okada Keizo(インタビュー写真)

身体を動かしている小曽根さんの画像
登下校時の見守り写真
さわやかサロンの写真
2つのおりがみの画像