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明日の君たちへ(袖ケ浦市発行書籍)~後世に語り継ぎたい戦争体験~

印刷用ページを表示する 更新日:2023年9月25日

 戦争を体験した方が少なくなり、戦争を知らない世代が増える中、戦争の恐ろしさや悲惨さを風化させず、平和の尊さを後世に語り継いでいくため、本市では平成8年に市民の皆様から戦争体験文を募集いたしました。42名の方からご投稿をいただき、戦争体験についてまとめた「明日の君たちへー袖ケ浦市民の戦争体験ー」を平成9年2月に発行いたしました。

 「明日の君たちへー袖ケ浦市民の戦争体験ー」は、市内の各図書館や市役所内の市政情報室でご覧いただけるほか、総務課で書籍の販売も行っております。

明日の君たちへ

戦争体験記

 「明日の君たちへー袖ケ浦市民の戦争体験ー」の中から、市民の方の投稿を一部抜粋してご紹介します。

1 平和の祈りを込めて

 空襲は極度に激しさを増し、夜間の上空からは雨のような焼夷(しょうい)弾の落下があり、真昼のごとき中で火災は起こり、逃げまどう住民の阿鼻叫喚(あびきょうかん)、まさに悲惨な光景に身のすくむ思いでありました。戦争は残酷だなあと、しみじみ感じたものです。

 広く目を世界に向けるとき、地球上のどこかで今も痛ましい戦争が繰り広げられています。勝っても負けても、個々の受ける悲劇は回避できません。あの焼けただれた手足、爪の先端に肉片のぶら下がった遺体、金属製品も原形をとどめない、まさに地獄絵的な被害を被った広島や長崎の原爆の悲惨さを、戦争の知らない世代の人々に語り継ぎたい。また、国際社会に向けても、強く強く訴えていきたものです。

(袖ケ浦市横田在住 大正13年生まれ)

 

2 『戦争』の時代に生きて

 夏のある日、畑で小麦の刈り入れをしていますと、飛行機から撃った銃弾がたくさん落ちているのを見つけて、血の気が引くほど驚いてしまいました。こんなふうに毎日の暮らしの中に絶えず戦争の恐怖が入り込んでいて、安らぐときはありませんでした。

 昼、夜にかかわらず乳飲み子を抱いては防空豪に避難したり、真っ暗な部屋で家族が声も出さずに飛行機の爆音が通り過ぎるのをじっと聞いていたときの時間の長かったことなど、とにかく怖くてつらかったこと、当時は口には出せなかったものの、心の中で早く戦争が終わって欲しいと思っていました。

(袖ケ浦市永地在住 大正7年生まれ)

 

3 戦争の影

 防空壕には私だけであった。妹と同様、まもなく私も縁故疎開をする予定であった。隣組の子供たちは、学童疎開ですでにいなくなってた。私は、上空の重苦しい不気味な爆音と寒さとにおののきながら、一人っきりで防空壕の中で身をちぢめていた。

 翌日の深夜にかけての大空襲で、見わたすかぎり焼け野原となった。しかし、私の家と近所の三軒とは、不思議にも被災からまぬがれて助かった。どの家もみな、消火の水と泥だらけになっていた。しかし、それは隣組の機動的なバケツリレーによる、必死の消火活動のシンボルであった。この大空襲が、世にいう『三月十日の東京大空襲』だったのでである。

(袖ケ浦市川原井在住 昭和8年生まれ)

 

閲覧可能場所

・袖ケ浦市中央図書館(袖ケ浦市坂戸市場1393−2)

・袖ケ浦市長浦おかのうえ図書館(袖ケ浦市蔵波634−1)

・袖ケ浦市平川図書館(袖ケ浦市横田115−1)

・袖ケ浦市役所中庁舎3階市政情報室(袖ケ浦市坂戸市場1ー1)

 

書籍の販売

 総務課(袖ケ浦市役所中庁舎3階)において、「明日の君たちへー袖ケ浦市民の戦争体験ー」を1冊400円(税込)で販売しています。

 購入を希望される方は、総務課までお越しください。

関連リンク

 袖ケ浦市立図書館(外部リンク)