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農業センター 講習会実施報告(2023年)
野菜栽培講習会
野菜栽培講習会は、農業センターの営農指導員が講師として行っている事業のひとつです。
就農者から家庭菜園をされている市民の方、これから野菜を作ろうとしている市内在住の方に講習を行っています。
実施された講習会の内容を簡単に紹介し報告しています。
就農者や家庭菜園をされている、これから野菜作りを始めたい方にも好評の講習会です。
7月18日(火曜日) 9時30分から
第6回『野菜栽培講習会』です。
まずは秋野菜栽培についての座学でした。
秋野菜の準備を始める時期になります。暑い時期ですが、8月下旬から種播きを始めます。このため畑の準備を始める必要があります。
種から栽培するためには、暑さをどうクリアするかが課題です。苗の定植から始めるのも方法です。
資料を用いて、各種の野菜について品種・種まき時期・蒔き方・肥料・植付け時期・病害虫防除などについて説明しました。
キャベツでは、品種には大きくは2種類あり
・夏播き秋冬採り(初恋、YR金春)
・秋播き春採り(金系)
また、名前にYRと書いてあるものは、病気に抵抗性があります。
ブロッコリーでは、種選びは、早生種・中生種・晩成種のいずれかを確認すること、また、花芽分化と気温を意識する必要があります。
ハクサイでは、品種名に数字が入っているものは、定植後収穫までの日数で、○○(品種)60とは60日後に収穫できる意味です。また、結球期の気温に注意(丸まらないことがある。)する必要があります。
ダイコンでは、秋播き年内採りは、大体2ケ月で収穫出来ること、土に石などの硬いものがあると根の曲がりや岐根が発生しやすくなります。また、他の野菜に比べて肥料は少なくてよいそうです。
ニンジンでは、種まき後芽が出たら半分成功だと言われています。もし芽が出ない場合は、8月下旬までに蒔き直すことができます。
ジャガイモでは、9月に植えると年内に新ジャガイモが収穫できます。
種イモは自分で作ったイモは病気になっているものが多いので購入した方が良く、種イモは、芋の大きさにより半分か4つ割で植えますが、夏は割ると腐りやすいので切らずに植えます。
全体に共通して、秋作の野菜は蒔き時期を守り育苗や直播しないと、栽培が難しくなるので注意が必要です。また、害虫や台風対策として寒冷紗(かんれいしゃ)などの防虫・防風ネットを上手に使って栽培します。
この後、圃場実習ではゴーヤ・オクラ・ピーマン・ナス・サツマイモの生育状況の観察をしました。
7月4日(火曜日) 9時30分から
第5回『野菜栽培講習会』です。
始めに、資料を使い「ナスの剪定」についての講義を行った後、ほ場(畑)で夏野菜の栽培管理を行いました。
側枝の剪定方法は、2種類あります。
収量重視の場合は、枝葉をそのまま伸ばして、生ったナスを採っていきます。7月後半に樹が疲れるので、「更新剪定」を行うことで8月の盆頃から秋ナスが収穫出来るようになります。
品質重視の場合は、「切戻し剪定」で側枝に花が咲いた直ぐ上の葉を残して摘芯し、花の上と直ぐ下の腋芽(わきめ)を取ります。1つだけは腋芽を残す。実がなったら直ぐ下の所で切ります。
樹の状態は、花の中心にある柱頭(ちゅうとう)の長さと葉の向きや色艶で確認する方法を学びました。
当センターでは、「切戻し剪定」を採用してナスを秋まで収穫しますので、この後、ほ場(畑)を移動して「切戻し剪定」の方法を営農指導員が説明を交えて実演し、その後に受講生が剪定実習を行いました。
さらに、キュウリ、トマト等について生育状況を観察しながら芽かき・収穫をしました。
6月6日(火曜日) 9時25分から
第4回『野菜栽培講習会』です。
始めに、夏野菜のトマト・ナス・キュウリについて、仕立て(整枝)と栽培管理、連作障害などについて講義を行いました。
トマトは、1本仕立てで、わき芽は小さいうちに摘み取るのが基本です。
ナスは、1番果のすぐ下のわき芽2つと主枝の3本を伸ばし、3本整枝とします。
キュウリは、節成り型にするため下から5節目までは雌花、わき芽は摘み取り、子づるは1~2節残して摘芯します。
連作障害は、病害虫の増殖、土壌養分のアンバランスなどが原因です。これを回避するには、コンパニオンプランツを混植、間作または障壁として植えたり、畑をいくつかの区画に分けて科ごとに野菜を割り振り、順にローテーションする「輪作」という方法があります。
次に、圃場での実習を行いました。
仕立てや芽かき(わき芽の摘み取り)は、栽培している野菜の樹を使っての説明と実践です。仕立てや芽かきは、野菜の生育中に何度も行う内に目が慣れて、どの芽やツルを取り除くかが分かるようになります。
5月16日(火曜日) 9時30分から
第3回『野菜栽培講習会』です.
さつま芋の栽培について、中南米が原産地で十分な日照が必要なこと、土壌は過度の窒素が残っておらず、寄生センチュウに注意することなどの説明がありました。植え付けてから4~5ケ月で試し掘りをして、生育が良ければ収穫します。
さつま芋の苗植えの実践では、直立植え・斜め植え・船底植え・水平植えなどがありますが、今回は船底植えを選択し、南風を想定し根を南、生長点を北側に向けて植えました。
次に、じゃが芋「キタアカリ」、人参「クリスティーヌ」、玉ねぎの収穫を行い、トウモロコシ、長ネギ、そら豆、トマトの観察を行いました。
4月25日(火曜日) 9時30分から
第2回『野菜栽培講習会』です。
今回は、マルチの種類と特性、張り方について、トマト、ナスなどの栽培について講義が行われました。
その後、トマトの定植を行いました。
トマトの定植では、営農指導員の手本を見ながら受講生が実際に苗を植え、仮支柱に固定する作業を行いました。
植える前にポットを水に浸し、花の向きを手前に植えました。
その後、圃場内のエンドウ豆、玉ねぎなどの生育観察をし、受講生の皆さんでエンドウ豆、玉ねぎを収穫しました。
受講生の皆さんからは、トマトの雨除け、ミニトマトの芽かきの必要性、スナップエンドウの葉が白くなった場合の対策などの質問がありました。
4月11日(火曜日) 9時30分から
今年度も農業センター営農指導員を講師とする『初心者向け野菜栽培講習会』が、受講生20名をお迎えし始まりました。
この日は初夏を思わせる夏日となりました。
開講式では、受講生の皆さんから受講の目的をお聞きしたところ、「家庭菜園で野菜作りをしているが上手にできないので一から勉強したい」、「おいしい野菜を作って子供に食べさせたい」、「親から引き継いだ農地を有効活用したい」などと話されていました。
続いて資料を用いて、良い土や酸性土壌の特徴、5大要素・微量要素の働き、化学肥料・有機肥料の特徴、野菜の特性、トウモロコシの栽培について講義を行いました。
その後、ほ場(畑)やハウスで栽培している人参、そら豆、ジャガイモやトウモロコシなどを見学しながら説明を受けました。
この講習会は年間14回、平日の火曜日に開催する予定で、次回からは実技演習も行います。
果樹栽培講習会
年間3回の開催です。
今年度の講師は、NPO法人ちば農業支援ネットワークに所属している長江氏です。
ここでは実施した講座の内容を、簡単に紹介し報告しています。
5月15日(月曜日)9時30分から
この日の出席は、17名中16名の出席でした。
開校式では農林振興課長が挨拶し、講師紹介、注意事項・次回以降の予定を説明しました。
その後、受講生の自己紹介では、栽培している果樹、これから栽培してみたい果樹や講習会で知りたい事などについて話してもらいました。
初めは座学でした。
テーマ「果樹栽培の基礎・樹種別果樹の管理作業」についてでは、落葉果樹の年間生育の表を用いて「4つの成長のステージ」、「1年の生育サイクル」、「栄養成長と生殖成長のバランス」などについて説明がありました。
次のテーマ「樹種別果樹の管理作業」についてでは、イチジク・ブドウ・ウメ・カキ・キウイフルーツ・ブルーベリーについて説明がありました。
講師が説明の途中に受講生からの質問を確認・応答し、また、受講生の自己紹介で困っていること、知りたいことなどにふれながら解り易く説明していただきました。
座学終了後、ほ場(畑)で実際にウメ・カキ・イチジク・ブドウを見ながら剪定・摘果などについて説明がありました。