ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 分類でさがす > 市政・まちづくり > 広報・広聴 > 広報そでがうら > 広報そでがうら+ vol.127 広報そでがうら4月号 特集「身近な、アートを。」 未公開記事SP

本文

広報そでがうら+ vol.127 広報そでがうら4月号 特集「身近な、アートを。」 未公開記事SP

印刷用ページを表示する 更新日:2024年4月1日

 大貫仁美さんの写真

広報そでがうら+ vol.127

広報そでがうら4月号 特集「身近な、アートを。」 未公開記事SP

 4月1日発行の「広報そでがうら」では、現在開催中の「百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」にフォーカスし、市内で作品を出展している大貫 仁美さんのインタビューを掲載しました。
 今回の「広報そでがうら+」では、紙面で紹介できなかったフルバージョンのインタビューをお届けします。

▼広報そでがうら4月号はこちらのリンク先から閲覧できます(外部リンク)。

制作活動のテーマは「不具性の美」

 私は、「不具性の美(完璧ではなく、少し壊れたものの美しさ)」をテーマに、金継ぎ(ヒビなどを修復する伝統的な技法)から着想を得た独自の技術を使って、ガラスの立体作品の制作を行っています。制作した作品は、展示会などに出品しています。
 皆さんが「ガラス」と聞くと、透明なものを思い浮かべると思いますが、私の作品で扱うガラスは、透明感がなく、白っぽい質感なので、ガラスに見えないねとよく言われます(笑)。
 ガラスは元々がとても綺麗な素材なので、それをどう美しく崩していくかを考えながら、制作に取り組んでいます。

ガラスを扱い始めたきっかけは大学の卒業制作

 私がガラスの立体作品を作るきっかけとなったのは、武蔵野美術大学に在籍していた時の卒業制作です。
 大学では2年後半に専門分野に分かれ、それぞれの素材について学ぶのですが、私が選んだ素材が「ガラス」でした。
 ガラスは当時の私にはお土産物としてのイメージが強く、元々は金工を選ぶつもりでした(笑)。ガラスを使ったアート作品をあまり見たことがなかったことなどから、ガラスの方が作品の可能性が広がるのではと思い、最終的にガラスを選びました。

「かけら」がテーマの作品

 旧進藤家住宅と復元古代住居で展示している作品「たぐり、よせる、よすが、かけら」は、市内に貝塚が多いことや、郷土博物館の展示で見た出土品の「断片」などからインスピレーションを受け、「かけら」をキーワードに制作しました。
 展示場所には、私が制作した作品のほか、3月に開催したワークショップの参加者が制作した作品も展示していて、一つひとつの作品(かけら)が集まって、「たぐり、よせる、よすが、かけら」になっています。
 ガラスのさまざまな「表情」「表現」を見ることができるので、ぜひ注目して見てほしいですね。
 また、今回展示する作品には、大きいサイズのものもあります。ガラスの作品と聞くと、小さいものをイメージする方が多いと思うので、サイズ感にも注目してもらえると嬉しいです。

袖ケ浦は馴染みのある場所

 私は千葉市の出身ですが、袖ケ浦には祖母の親戚が住んでいたため、幼い頃に何度か遊びに来たことがあります。
 袖ケ浦の好きなところは、おおらかで温かい雰囲気ですね。袖ケ浦に限らず、この辺りの土地の温かい雰囲気がとても素敵だなと思っています。
 また、私が通っていた小学校の校歌に「波静かなる袖ケ浦」という歌詞があったので、袖ケ浦には親近感があります(笑)。私にとって、袖ケ浦は馴染みのある場所ですね。
 ただ、今回作品を展示する旧進藤家住宅には、アートフェスへの出展の話を頂いた昨秋に、初めて訪れました。こういった歴史のある建物が、いまだに綺麗に保存されているのはすごいことだと思いました。

馴染みのある場所での展示だからこそ、芸術に気軽に触れてほしい

 今回の芸術祭にあたり、皆さんの財産である旧進藤家住宅などを貸していただいたこと、本当にありがとうございます。昔から残っている、歴史のある場所で作品を展示させて頂くことは、とても貴重な経験ですし、ありがたい限りです。
 また、皆さんにとって、今回作品が展示されている場所は、どこも馴染みのある場所だと思います。馴染みのある場所だからこそ、芸術に対して身構えずに、「普段と違った施設の姿を見に行こうかな」くらいの気持ちで、気軽に訪れてもらえると嬉しいです。
 私は、作品を見る時に、難しいことは考えなくていいと思っています。作品に対して「綺麗だな」とか「どうやって作ったんだろう」とか、そういった単純な感想や発見を持ってもらえるだけで嬉しく思います。
 芸術が好きな方はもちろん、あまり興味がなかった方も、ぜひ会場に足を運んでくださると嬉しいです。

大貫仁美さんの写真

Information

「百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」

期間:3月23日(土曜日)~5月26日(日曜日)午前10時~午後5時
※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く)。なお、一部施設は定休日が異なる場合があります。
▼詳細は、百年後芸術祭公式ホームページをご確認ください(外部リンク)。

​2024年3月7日・14日取材
 「広報そでがうら+」では、広報そでがうらで紹介しきれなかった記事や写真を配信します。

 広報そでがうら+(プラス)